豚手と豚脚の違い
最近面白いことに気がついた。
中国料理のメニューを日本語に翻訳するお手伝いをしていて、
メニューに「豚手」という単語を発見。
日本では「豚足(とんそく)」はあまり食べられないが、一般的に言われている単語である。
それに対し、「豚手」は料理名で使わないし、そもそも豚って手はあるのか?という疑問に至る。
日本語では、四つんばいになっている動物は、「前足」「後足」で区別していて、「手」「足」では区別していない、と思う。
ただ、どうやら中国では前脚のことを「手」、後ろ足のことを「脚」と区別しているようです。
これを中国人の友人に尋ねてみたところ、
「豚手、豚脚って区別しているのは広東人だけだよ」とのこと。
北方の中国人は豚足のことを「豚蹄」と言うそうです。
豚手のことも「豚蹄」。日本と同じで区別なし。
さすがは食文化が異様なまでに発達している広東省。
豚の脚だけでもしっかり細分化。おそるべし。
さらに、広東人いわく、「豚手」のほうが肉が多いので値段もやや高いそうだ。
上海人は、身なりを最も重要視し、
広東人は、食を最も重要視する。
と一般的に言われているが、本当に広東人は食に対して妥協しないし、グルメな人たちばかりである。
そんな土地柄なのに、なんで美味しくて安い日本料理屋が広州にはないんだろう・・・